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カテゴリー「野の草や木」の記事

2017年6月22日 (木)

ランの無菌培養は納豆絶ちで・ナゴラン@植物多様性センター

ここの仕事の1つに東京都の絶滅危惧植物の保護などがあります。

その一環でナゴランの無菌培養に取り組んで4年がかりで花を咲かせました。

昨年に続いて情報館で展示してます。

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ナゴランは沖縄の名護で発見されたので地名をとって名付けられた。

伊豆諸島から南西諸島、朝鮮南部に分布する着生ランです。

セッコクと同じように木の股などに根をおろします。

しかし伊豆諸島では盗掘などで絶滅したとか。

「ナゴランが展示してあります。近づいてみてください」

いつものガイドウォーク。

1メートルくらいになると芳香が感じられます。

世界らん展に合わせて資生堂パルファム「ナゴランの香り」が限定生産されたこともあります。

そのままでは香水だとややきついかな。

職員さんが言ってました。

「ずっと納豆絶ちしてます」

無菌培養ですから納豆菌が紛れ込んではいけない。

人知れぬ苦労があるもんですね。

じゃ、ヨーグルトとかキムチなんかの発酵食品も絶ってるのかな。

聞きもらしました。

ナゴランに続いて現在はユウシュンランに取り組んでるそうです。

4月に野川公園で見つけました。こちら

野川公園では内緒にしてるみたいです。

花仲間が場所を訊いたら「公式には発表してませんので」と教えてくれなかったと言ってました。


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ネジバナがあちこちで花茎を伸ばしてます。

この日は「初めての方」対象のガイドウォーク。

「ネジバナもランの仲間なんですよ」

参加者から「へーっ」と驚きの声が上がってました。

わたしゃ初めてじゃないですけど、なんとなくね。

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クマツヅラ。

ヨーロッパ、アジアに広く分布して、薬草として使われてきた。

十字架に架けられたキリストの出血を止めた草とされてます。

学名はVerbena officinalis。クマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)。

バーベナは祭壇を飾る花の意味だそうです。

日本でも古くから知られていて「蜻蛉日記」などにも出てきます。

2017年6月21日 (水)

琵琶湖の悪魔と違って絶滅危惧種なんですミズキンバイ@水生植物園(神代植物公園)

このくらいの薄い黄色がちょうどいい。

レモンイエローよりもやや薄くて刈安色というのかな。

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水辺で咲いてるミズキンバイです。水金梅。

葉の緑に調和した黄色が好ましい。

金ピカはあまり好きじゃないんです。

レモンイエローよりも薄いから刈安色かな。

刈安はススキに似た草で、茎や葉を黄色の染料に使った。

(知ってたわけじゃないですよ。色見本を見てたら出てきたんです)

水辺の植物ですので、ご多分にもれず絶滅危惧植物でⅡ類。

限られた県でしか自生は確認できてません。

国産は減ってますが外国産は猛威を振るってます。

琵琶湖じゃ亜種のオオバナミズキンバイが猛烈な勢いで繁殖。

琵琶湖の悪魔と呼ばれて大掛かりな除去作戦が展開されてるそうです。

近ごろ琵琶湖の異変がニュースで伝えられてます。

このほかアユが不漁で例年の1割程度の漁獲量の時期もあった。

これは外来の大型植物プランクトンが大量に発生し、アユの餌になるミジンコが繁殖できていないことが一因だという。

生態系が崩れてしまうと取り返しがきかない。

治水と水辺保全を両立させていきたいですね。

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もうミソハギが咲き出してます。

エゾミソハギかもしれませんが、よく見てこなかった。

エゾは大型で葉が茎を抱いてるそうです。


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きょう21日は夏至。

夏至から11日目の半夏生のころに花をつけるハンゲショウの葉が白くなってきました。

葉が白くなるのはドクダミと同じ原理です。

ドクダミの花に見えるのは総苞。

葉が変化したもので、ハンゲショウはまだ葉の面影を残して花の役目をしてます。

花の時期が終われば緑の葉に戻ります。

ドクダミ科ですよ。


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深大寺城跡に上がればそばの花で真っ白。

信州で見渡す限りのソバ畑を見てみたいな。

ことしも仲間たちが信州佐久で栽培してる蕎麦を食べられるんでしょうか。

何もお手伝いしないで新蕎麦だけを味わうという虫のいい話です。


2017年6月20日 (火)

葉が3枚だけどヨツバヒヨドリ、これいかに@植物多様性センター

「ちょ、ちょっと来て。葉が3枚だけどヨツバヒヨドリでいいの?」

花仲間から質問されました。

「詳しい人が名札をつけたんだから間違いないんだろうけど、変だねえ」

答えられません。

それ以前に葉の数を確認してませんでした。

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改めて葉が何枚、輪生してるのか数えてみます。

おっしゃる通りに3枚。

種類が違うのかなあ。

調べたら必ずしも4枚ではなくて3〜5枚ということでした。

これに対してフジバカマは葉が3裂、ヒヨドリバナは裂けずに対生。

いずれもアサギマダラが吸蜜に訪れます。

隣にはレンゲショウマがあるんですが順調につぼみをふくらませています。


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ことしはカワラサイコの花つきがいいです。

漢方に使うミシマサイコの塊根に似ているのでカワラサイコ。

風邪の時に飲む小柴胡湯に入ってます。

本園の神代植物公園の山野草園でミシマサイコを播種してたけど芽が出て来てるのかなあ。


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ヤマモモの実が赤くなってきました。

もうすぐ食べられそうです。

ここのは採取禁止ですけど。


2017年6月19日 (月)

東北三大祭りのルーツ「眠り流し」とネムノキ@神代植物公園

ネムノキは高木なので花を間近で見る機会が少ない。

雄しべが放射状に伸びてふんわりしてて触ると気持ちよさそう。

ちゃんと分かってくれて鉢植えが植物会館前に展示してあります。

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はーい、たくさんの花が集まっているのがわかりますね。

だいたい10〜20個だそうです。

伸びているのは雄しべ。

先っぽに花粉がついてます。

雌しべは下の方にあって、ルーペで見たけどよくわからなかったなあ。

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日本各地に「眠り流し」という行事がある。

真夏の労働で睡眠が十分に取れないと、疲れが抜けない。

このため昼間も眠いことがある。

睡魔を払うためにネムノキと一緒に流し去る風習が伝わっている。

多くは七夕の朝に水浴びをして「ねぶた流れろ」などと唱えるという。

「む」と「ぶ」は破裂音ですから子音交代が起きやすい。

「眠い」を「ねぶい」と言ったりしますよね。

眠気を払うためにネムノキを流す。

シンプルな発想でわかりやすいですね。

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東北の3大祭りは眠り流しが起源です。

青森ねぶたや秋田竿灯は、火を入れて明るくしたねぶたや、竹竿にたくさんの提灯をつけて歩く。

明るさやにぎやかさで眠気を払うためだそうです。

七夕に願い事を書いた短冊を下げた笹を川に流すのも眠り流しの一種だそうです。

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もやもや、ふんわりの連想からハグマノキ。スモークツリー。

もやもやは不稔花の花茎が細長く伸びたもの。

見たことないけど、初夏に目立たない五弁花と不稔花をつける。

来年は忘れないで花を観察してみましょう。

ハグマはヤクの尾の毛で作った仏具の払子のこと。

カシワバハグマ、オクモミジバハグマもあります。


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クリヌム・パウエリー。

ヒガンバナ科です。


2017年6月18日 (日)

夏が来れば思い出す・キクイモの味噌漬け・キクイモモドキ@神代植物公園

もうネジバナが顔を出してます。

深大寺城跡に撮影に行かなくちゃ。

いろんな用事がたくさんあって散歩に出たのは1週間ぶり。

夏の花が見られるようになってきてました。

神代植物公園も1週間で花模様はすっかり変わってました。


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この黄色い花を見ると夏だなあと感じます。

ひまわりみたいだからでしょうか。


大正時代に北アメリカからやってきたキクイモモドキ。

キクイモ、イヌキクイモは夏の終わりから秋に咲きます。

背丈もモドキの方が低い。

富士宮の料理屋で食べたキクイモの味噌漬け、うまかったなあ。こちら

イヌリンが主成分なので健康食品としても注目されてます。

味はアーティチョークに似てるんだそうです。

なのでエルサレム・アーティチョーク。

国立市の農産物直売所でも売ってるようです。


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コリント式建築の彫刻にこれが使われています。

ずっと見てても見飽きない形です。

アカンサス。

教科書で見たことがあるでしょ。

ローマのパンテオンがコリント式の代表です。

ドリス式、イオニア式とか習ったけど、言葉を覚えただけで様式についてはまるで理解してない。

それでも、こんな彫刻は記憶の隅っこに残ってます。

子供心にも印象深かったんでしょうな。


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先日、薬用植物園で1輪だけ咲いてるのを見たハタザオキキョウ。

芝生広場の北側にいっぱい咲いてました。

これまでは名前もわからずに素通りしてたんですが、おかげで名前が判明。


2017年6月17日 (土)

さるなし酒は最もうまい果実酒だそうです・サルナシ@神代植物公園

サルナシの実が豊作です。

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「この花は?」

「ネコノチチですよ」

「やっぱりそうですか。特徴的な葉をしてますからね」

このおじさん、樹木や花に詳しそう。

そんな人に教えられるなんて日を置かずに通ってる成果です。

「こっちにサルナシがありますよ。もう少し大きくなりますか」

「もう一回りくらい大きくなります。観察会で輪切りにしたもんです」

縦に割った写真はこちら。小さなキウイです。

理科、あるいは生物の先生みたいな方でした。

       wine     wine    wine

収穫は秋口のようです。

未熟なうちに採って1〜2週間ほど寝かせて追熟させます。

日本のキウイですからキウイに似てますが、梨の味がしたなあ。

風味や香りはこちらの方が強くて、完熟すると濃厚な甘みがあるそうです。

食べてみたいなあ。

果実酒にすると、これがうまいらしい。

半年ほどで黄金色になって上品な甘い香り。

果実酒ではもっともうまいそうです。栄養価も高い。

1kg1500円で売ってるサイトがありました。

格安ですね。


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アカメガシワの花が咲いてます。

ルーペでのぞいてみましたが雌しべが見当たりません。

それもそのはず、これは雄花でした。

雌雄異株で雄花と雌花は少し時期をずらして咲くそうです。

葉は食物を乗せて神前に供えたりする。

なので「ひさき」で古語辞典にも載ってます。


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ホップノキ。

これは雌株なので葉ウチワのような実がついてます。

ビール造りのホップの代用になるそうです。


2017年6月13日 (火)

「日本のタイム」なんだってイブキジャコウソウ@都立薬用植物都立薬用植物園・小平

百里香ともいわれるそうです。

百里遠くまで香りが伝わると言うほどの芳香。

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愛らしい色合いの花です。

イブキジャコウソウ。伊吹麝香草。

滋賀県の伊吹山に数多く自生してる。

葉をもむと特有のいい香りで「日本のタイム」とも言われます。

いつものように葉をもんだりしてませんので香りは確認できず。

次に行ったら実行してみます。

シソ科ジャコウソウ属。

学名がThymus quinquecostatus。

ちゃんとタイムの名になってます。 quinquecostatusは五本の主脈。

いわゆるタイムと呼ばれるのはタチジャコウソウ。

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ヘラオモダカもいい花です。

調布の植物多様性センターにはヘラオモダカ、サジオモダカ、オモダカが人工の流れの岸辺にあったけど、

今年はどうかな。

なにしろポンプが故障して水が流れなくなってしまった。

修理したのかな。

オモダカについてのあれこれはこちら


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大正時代にヨーロッパからもたらされたハタザオキキョウ。

ひょろっとした茎にいっぱい花がつくとハタザオみたいになります。

正面からはキキョウですが横から見るとホタルブクロ。

キキョウ科ホタルブクロ属でした。


2017年6月12日 (月)

「くれない・呉藍」と「べに・紅」・・ベニバナ@都立薬用植物園・小平

紅花の咲いてる畑が見たいとつねづね思っていた。

3年前にもここで見てるんですが、盛りを過ぎてた。

見ごろに出合ったのは初めてです。

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黄色と赤が織りなす模様がやさしい景色を作ってる。

ちょっとだけアニメ「おもひでぽろぽろ」

末摘花を摘んでみたくなるでしょ。

実際にはトゲを気にしながらの作業になるので大変でしょう。

トゲに触ってみましたが、かなり鋭い。

手が傷だらけになってしまいそう。

なので摘むのは早朝に行うそうです。

露が降りているとトゲが少し柔らかくなるそうです。

推古天皇の時代には伝わっていたようです。

呉からもたらされた藍なので「呉藍・くれあい→くれない」

「藍」は色も指しますが、染料という意味にも使われた。

呉の藍色ではなくて、呉から来た染料。

長いこと呉の藍がどうして赤なんだって疑問でした。

これで納得。

舶来の赤い染料だよと珍重されたんでしょう。

高句麗の僧侶が伝えたとも。

万葉集の時代に「くれない」は植物の名とともに、その色を指していた。

それがいつの頃からか「べに」に変わっていく。

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見るからに痛そうなトゲでしょ。

紅花といえば山形県が有名ですが、昔は各地で栽培されてたんでしょうか。

6世紀の藤ノ木古墳からもベニバナの花粉が検出されてます。

光源氏は葵の上を弔う喪服に使った。

赤い喪服?

多分、藍と紅の重ね染めです。二藍(ふたあい)というらしい。

藍を多くすれば青紫になる。


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くれないは万葉集のころは植物名と色名に使われていたがやがて「べに」になっていく。

この転換は室町時代のことらしい。

「この時期、あるいは紅花の中国品種があらたに輸入されたのではないか」

(「街道をゆく 10 羽州街道、佐渡の道」司馬遼太郎、朝日文庫)

「たっぷりと紅色染料がとれる中国産の品種が各地で根付いてゆくにつれて、紅花(くれない)は死語になり、

紅花(べにばな)という言葉が正面に出て来たかと思えるが、

以上のことは繰り返して言うが想像で、確かめる証拠は何もない」(同)

長くなったので芭蕉の「まゆはきを 俤(おもかげ)にして 紅粉(べに)の花」

は、いつかの機会に。

分かったようでわからない句でしょ。

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強烈な赤でしょ。

北米原産のタイマツバナ。松明花。

葉や花をハーブティーにする。

あんまり飲みたくないな。

別名はベルガモット。紅茶のアールグレイって、こんなのを使った香りなの?

と思ったら違いました。

ベルガモットはイタリア産のミカン科の植物。

果実は酸味が強くて生食や果汁飲料には適さないが香料に使われる。

本来のベルガモットの香りに似ているので別名として使われている。


2017年6月11日 (日)

早いね、もうキツリフネが揺れている@調布市野草園

ゆらゆら揺られながら甘い蜜を吸う。

虫にも至福の時間でしょうか。

ヒトだとブランコに乗りながらソフトクリームをなめてる小さな幸せでしょうか。

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6月だというのにキツリフネが風に揺れてます。

虫がとまる足場も広いし、快適なんでしょうね。

吊り舟の形に植物の不思議に想いを馳せるもよし。

童心に帰ってタネが弾けるのを楽しむのもよし。

花期も長いのでしばらく楽しめます。

あれやこれやはこちらなどでお読みください。


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園芸用が逸出してあちこちでみられるそうですが、わたしゃ、ここでしか見たことがない。

なんとなく気に入ってます。

ヤナギハナガサって名前がお祭り気分にさせてくれて華やぐからでしょうか。

これから夏の終わり頃までずっと咲いてます。


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オカトラノオもすでに尻尾の下の花は開いてます。

        clock     clock     clock

きのうは3時間しか寝られずに睡眠不足。

眠くて仕方ないのでブログはここまで。

風呂入って寝ます。


2017年6月10日 (土)

黄色いホトトギスのタマガワホトトギスが見頃だよ@調布市野草園

花仲間♀が観察を終えて出てくるところでした。

人一倍熱心な方です。

でも、きっと見逃してるんだろうな、あれを。


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「タマガワホトトギス見たかい?」

「それより、あの花なーに。名前を教えて」

池のそばに引っ張っていかれて「あの白いの」

「イワガラミだよ」

アジサイ科で、同じように装飾花をつけてます。

名前の通りに柱にがっしりと巻きついて広がってます。

駆け込み寺の鎌倉・東慶寺の本堂裏が有名。

5月27日から、あした6月11日まで特別公開中です。

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「じゃあこっち」

タマガワホトトギスのところにご案内。

「なに、これ。見逃してたわ」。

やっぱりね。

「タマガワホトトギス」

「多摩川に行けば見られるの」

「違うタマガワで、京都の玉川」

5年ほど前は3株くらいでしたがずいぶんと増えました。


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こんなにいっぱい咲いてます。

奥多摩でも見られるようで御岳山のロックガーデンが手ごろ。

8月初めからお盆くらいまでらしいので、レンゲショウマの後に足を伸ばせばちょうどいい。

タマガワホトトギスについてはこちらであれこれ書いてます。


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オニシバリが葉を落として夏坊主に。

赤い実がいっぱいなってます。

食べませんよ、毒ですから。

野川公園のオニシバリは雄株と思われてたが、今年は実がついてる。

雌株だったみたい。

ボランティアさんが不思議がってました。


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