世田谷に伝わる哀しい話・サギソウ伝説@調布市野草園
今年は庭のサギソウにせっせと水をやりました。
歩けなくなった父親が大事にしてる花なのでほっとくわけにもいかないので。
無事に花を咲かせてちょうど見頃です。
毎年庭で見てるので取り上げる気にならなかったんですが、野草園のがサギの群舞なのでご紹介。
今から400年以上も昔の話。
世田谷城主の吉良頼康には美しい側室がいました。
奥沢城主大平出羽守の娘で名は常盤。
世田谷城は豪徳寺のあたりで世田谷城趾公園になっている。
奥沢は自由が丘の近く。頼康が築いた世田谷城の出城で家臣の大平氏が守っていた。
現在は九品山浄真寺の境内で、本堂脇の池にはサギソウが群生してます。
側妾たちの告げ口で頼康から冷たく当たられるようになった姫は自害を決意。
白鷺の足に遺書を結びつけて奥沢城へと放ちました。
その白鷺を頼康が矢で射落とし、遺書で告げ口のことを知ります。
急いで城に帰りますが姫はすでに息絶えていました。
その後、白鷺の血のあとから一本の草が生え、白いかれんな花を咲かせました。
やがてこの花はサギソウと呼ばれ、今では世田谷区の区の花になってます。
少し涼もうと神代植物公園の温室に避難。
鳥の名つながりでツバメセッコクが咲いてました。
こちらもラン科です。
ツバメに見えますか。セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)の方がそれっぽいけど大目にみましょう。
台湾原産です。
フウラン。風蘭。いい名前です。
セッコクと同じ着生ラン。風にたなびく様子を見たいものです。
なんと鎌倉にはフウランが見られる寺社があります、
まずは鎌倉八幡宮社務所近くのイヌマキ。
そして長谷の光即寺。梅の古木。
同じく長谷の収玄寺。花のお寺として親しまれているようで、こちらは園芸種とか。
花の形が長細くなってるのは蛾に蜜を吸わせるため。口吻を伸ばさないと蜜を吸えません。
蛾の口吻に合わせて距が変形したのです。
夜行性の蛾を招くために夜に芳香が強くなるそうです。
昼でもいい香りがします。
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