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2012年12月20日 (木)

こんな本を読んだ「オオカミの護符」@おイヌさま信仰を訪ねて

著者の小倉美惠子さんは昭和38年(1963)、神奈川県川崎市宮前区土橋(つちはし)に生まれた。

生家は15代続く農家。江戸時代より前?すごいです。

土蔵の扉には「一枚の護符」が貼られている。

祖父母は親しみを込めて「おイヌさま」と呼んでいた。

この護符が幼い日の記憶をよみがえらせ、旧い暮らしの価値を見直して、伝えて行きたいとの思いに駆られる。

こうして護符探求の旅が始まる。


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小倉さんは地元の小学校の特別授業で、こんな話をします。

小学生の小倉さんは、農家に生まれたことが恥ずかしくて、皆に知られないようにしていた。

男の子から「ぼろい家」といわれたのがきっかけだった。

友達の前で、百姓姿のおじいちゃんに声を掛けられると他人のフリをしていた。

他人の目を気にしているうちに、大切なおじいちゃんも、茅葺き屋根の家も、土橋の風景も消えてしまった。

大人になって、これらがとても大切なことなんだと気づきます。

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こうして土橋を歩き、お年寄りに話を聞き、伝統行事などをビデオカメラに収め始めた。

護符は、旧家が入っている「御嶽講」によってもたらされたものだった。

講中一行を追って青梅の御岳山に向かい、御師(おし)の宿坊で身を清めてから山頂を目指す作法も知る。


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何度も通ううちに、現在も「太占」が行われていることも知る。

「ふとまに」、古文か日本史で習いましたね。獣の骨を焼いて吉凶をみる占いです。

御嶽神社の太占は、農作物の作況を占うものだった。

御嶽講は、お百姓の生活と密接に結びついたものだったんです。

でもまだ、護符に書かれた黒い獣と「大口真神」(おおくちまがみ)が気になっていた。

御嶽神社より一段高い場所に「大口真神社」がある。

おイヌさまはニホンオオカミだった。

イノシシやシカなど農作物を荒らす動物を捕食してくれる、お百姓の神様なのだ。

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狛犬には「獅子型」と「ヤマイヌ型」があり、オオカミ神社のものは「ヤマイヌ型」なのだ。

オオカミ信仰は奥多摩・秩父を中心に天竜川沿いに分布していることも知る。

小倉さんは、こうして秩父の宝登山(ほどさん)神社、三峰神社をたずねていく。

オオカミ信仰を守ってきた人たちは。自然と向き合い、恐れ、敬いながら神としてあがめてきたことに気づかされる。

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小倉さんの「護符」をめぐる旅は2008年に「オオカミの護符」としてドキュメント映画になった。

その過程をまとめたのが本書だ。

小倉さんが生まれ育った土橋は、50戸の村から7000世帯のベッドタウンに変貌した。

だが、小倉さんは置き忘れられている「大切なもの」と向き合う地道な作業をこれからも続けていく。

最初の小学生への話でもう、ウルッとしちゃいました。

ついつい便利さばかりを求めている自分たち、田んぼの畦道でもあるいて、ゆっくり考えたいね。

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コメント

こんばんは

子供の頃過ごした大泉にもまだ「茅葺き屋根」の農家が残っていました。
そんな農家の周りの雑木林と畑が遊び場でした。
冬、雑木林と通して夕焼けの空に奥多摩や秩父の山並みが黒いシルエットとなって浮かび上がる風景は今も私の心の中に残っています。

我が家の玄関には御嶽神社の「大口真神」と深大寺の「元三大師降魔札」だ貼られています。
神棚には「大国魂神社」の御札と多摩最強軍団です。 ハハハ・・・coldsweats01

芙蓉酔人さん。

そうですか、護符が貼られているんですか。

わが家は穴八幡です。理由は知りません。

穴八幡、穴守稲荷、皆中神社に必ずお参りに行く競馬狂の友人もいます。

とても興味深く拝見しました。
狛犬の姿には、前から関心がありましたが、「獅子型」と「ヤマイヌ型」があるのですね。
ニホンオオカミは、お百姓の神様。
獣の骨を焼いて吉凶をみる「太占」が現在も行われている…。
何だか、厳かな気持ちになります。

これからも、頻繁に行くであろう「大国魂神社」「谷保神社」「御嶽神社」など、
今までのように、ぼんやり、狛犬、いい顔だなあ…なんていう見方とは、
少し、違ってきそうです。

かたつむりさん。

狛犬、スフィンクス説もあります。吉村作治さんだったかな。

案外、当たってるかなと思ったりしてます。

証明できたら面白いね。

何千年前のエジプトまで夢が広がる。

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