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2010年9月11日 (土)

女郎花と男郎花・調布の野草園ではもう秋の七草

1週間ぶりに調布の野草園をたずねた。前回は夏と秋の花の境目だったのか、あまり咲いてなかったが短い期間でこうも変わるのか、いろいろの花を楽しめました。(2010・9・10)


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◀オミナエシ


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                            ▲オトコエシ

秋の七草オミナエシの黄色い花は今が盛り。小径の反対側には、似たような白い花が。名札にはオトコエシとある。女郎花に対して男郎花。花瓶に差しておくとどちらもいやな匂いがするので中国では敗醤。気をつけましょう。

俗説では、オミナエシはオミナメシが変化したもので女飯、黄色い小さな花を粟飯に見立てた。対して白い花なので白い御飯で男飯。というが、後からこじつけたのではないか。粟が女で米が男という理屈が分からない。

オトコメシがオトコエシに変わる音韻変化は日本語の法則にはなさそうだ。オトコエシは、儒教のせいで男尊女卑が浸透していった江戸時代にでもつけられたのではないか。

オミナエシは万葉の頃からうたわれているなじみの深い花だ。

万葉集に14首、古今和歌集にも17首ある。万葉集に「わが郷に 今咲く花の 女郎花 堪へぬ情(こころ)に なお恋ひにけり」 、古今和歌集に「をみなへし 秋の野風に うちなびき 心ひとつを 誰によすらむ」とあるように、女性へのときめきを歌った歌が多い。

女郎花の漢字があてられるようになったのは平安時代のようで、古今和歌集では女郎花と書いてオミナエシと読ませている。源氏物語にも「花といえば名こそあだなれ女郎花なべての露に乱れやはする」とあり、この頃にはすでに女郎花として定着していたようだ。

▼ムラサキツユクサ  
 

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                        ▲コマツヨイグサ

                      

とはいえ、女郎は今の語感とは正反対だ。ヲミナは美女、佳人の意で、高貴な女性をさした。それが時代とともにだんだん身近な存在になり、ついには身を売る女性になってしまった。

きみ(君)なんてのもそうだ。なんとかの君だったのが、今では目下を呼ぶときの「くん(君)」に成り下がっている。言葉は尊称が卑称に変わっていく性質を持っている。

「ヘシ」は、岩波古語辞典によると、脇へ押しやる、力を失わすで、この花の美しさが美女をも顔色なくさせる意味だ。それでこそ万葉や古今にうたわれ源氏に取り上げられる価値がある。

ついでにいうと、似ているがオミナは「嫗」で老女、おばあさん。後にオムナ、オウナと変化していく。おじいさんはオキナ。

ヲミナは、ヲウナ、ヲンナになる。ヲは小さい、ミは女性、ナは人。イザナミの「ミ」です。イザナキの「キ」は男。

大野晋先生はさすがだ。袋だたきにあった日本語の起源がタミル語という説もあながち外れてはいないと思っている。

「エシ」が「メシ」の音韻変化、なまったものというのは、どうも眉唾だった。こちらの説の方が筋が通っている。

ムラサキツユクサもコマツヨイグサもアメリカからの帰化植物。

野草園ではまだまだ他の花が咲いてます。

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