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2010年5月26日 (水)

映画「心の旅路」・MGMの看板女優とひげ男

確か円楽さん追悼の日本テレビ「笑点」だったと思う。円楽さん司会の名場面を流した。詳細は忘れたが、お題が「記憶喪失」で答えに「心の旅路」が出てきた。歌丸の回答だったか。

それに円楽が「心の旅路ねえ。グリア・ガースン」と遠い目つきをしていた。円楽さん、歌丸の世代には共有体験がある。ご飯も満足に食べられない昭和22年、大人も子供も古典的ラブロマンスに、飢餓感を忘れてあこがれたようです。

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この年のキネマ旬報外国映画ベスト3は、1位「断崖」、2位「荒野の決闘」、3位「心の旅路」…。映画之友のファン投票では、1位「我が道を往く」、2位「心の旅路」、3位「ガス燈」…。前年にもランクインしていた「我が道を往く」が再登場しているのは、公開本数が少なかったため、戦後1、2年目に公開された作品を対象にしているのだ。前年1位の「カサブランカ」は、この年は8位。

ちなみに1946年に公開されたアメリカ映画はたった37本、47年は59本。前年の作品を上回れないのだから胸は張れないが実質的には「心の旅路」が1位といえる。

スター別で見ると、主演のグリア・ガースンは「人気スター・ベスト10」(映画之友ファン投票)でイングリッド・バーグマンに次いで2位。男優はゲイリー・クーパー、ビング・クロスビー、グレゴリー・ペックがベスト3。

「戦後公開アメリカ映画大百科」という全12巻の本で映画評論家の筈見有弘さんが増淵健さんとの対談でこんな発言をしている。「『心の旅路』に出ていたグリア・ガースンが、アメリカ映画で最初に見たきれいな女性、という感じがありましたね。好きとか嫌いという感情はないんですけど」。

だがガースンはここらが頂点だった。スターダムにのし上がったのは1942年の「ミニヴァー夫人」、戦時下の妻役でアカデミー賞受賞、つづくのが「心の旅路」でこれまた大ヒット、翌43年の「キューリー夫人」で人気を絶対的なものにした。MGMの大看板女優として揺るぎない地位を築いた。

そう、みんな戦争中の作品なんです。戦後は観客の好みも変わりリアリズム追求する傾向が濃くなった。貴婦人ガースンの出番は減ってしまった。だから、戦後の新作に見るべきものは少なくなってしまった。

ロナルド・コールマンはどうか。やっぱりひげを生やしている。鼻の下のちょびひげではなく八の字のやつ。出演作の中でひげを落としたのは1935年の「戦ふ巨象」だけだそうです。

このひげを日本では、コールマンひげと呼びます。まさにトレードマーク。いまでも通用するのかな?。

彼は48年の「二重生活」でアカデミー賞に輝いているが、その後は出番を減らしてゆく。

             ×     ×

空白の3年間に2人が過ごしたつつましい家。コールマンがたたずんでいる。そこへやってくるガースン。彼女はためらわずに当時の名前で呼びかける。「スミシー!」。振り返るコールマン。彼も空白期間の名前で答える。「ポーラ」。

なんど見ても「ウッ」とこみ上げるものがある。また雨の日に見よう。


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