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2010年4月 5日 (月)

松井久子監督の「レオニー」⑵試写

浜辺、小さな波が打ち寄せている。波打ち際を女が歩いている。一人だ。カメラが静かに引く。窓があらわれ、額縁のようだ。海が入っている。ノミで石を刻む男、女性がいる。「母さんの話を聞かせて」。声がかぶさる。思いのこもったオープニングだ。「いいぞ」とつぶやいた。快調な出だしだ。

2時間13分、少しも長くなかった。もう終わってしまうのか、短かった。松井監督が登場、客席にいた女優の山野海さんが呼ばれた。レオニー家の女中役、強さと素朴さを合わせ持った人で、はまっていた。下北沢で彼女が主催する劇団「ふくふくや」の公演を見て、一発で決めたそうだ。

次いで中村獅童が歌舞伎座のサヨナラ公演を終えて駆けつけた。イサム・ノグチの父親役だ。つまりレオニーとの間にイサムが生まれた。

これがとんでもない男なのだ。妊娠を知ると、日露戦争が勃発したとか、対日感情が悪いとかなんとか言って、とっとと日本に帰ってしまう。男の子が生まれたと連絡してもなしのつぶて。名前も付けない。仕方なくレオニーの母親は「ヨー」と呼ぶ。ヨセミテのヨーだ。父親がヒッチハイクで旅をした思い出の地と名前の「ヨネ」を込めたのだ。排日感情が高まり、アメリカ人の子にイサムがいじめられるのを見たレオニーは日本行きを決意する。幼い子を連れ船で横浜に着いたレオニーのために住む家は用意していたが、獅童は勝手な理屈を並べる。

「どこへ行くのか」と問いつめるレオニーに対し「妻の所だ。日本では妻と別に家を持つことはふつうのことだ。非難されることではない」。日本に戻った獅童はさっさと結婚していたのだ。

            ×      ×       ×

獅童が笑わせる。「監督がぴったりの役があります」といってきたんです。彼がもめてたのと時期がちょうど重なるのかな。「とても複雑な気持ちになりました」。松井監督は追い討ちをかけた。「地で演じてください」、で、獅童「現場で傷ついてました」。ここで声を張り上げ「女性の敵みたいな役をやらせてもらって、一生忘れません」。

獅童が演じたのはひどい許せない男なのだが、どこか引かれる所を持つ。レオニーも断ち切れないのだ。「色気なんですよ。それを持っている役者は獅童さんのほかに見当たりませんでした」と松井監督がフォローしていた。

獅童が演じたヨネこと野口米次郎とはどんな人間なのか。

「松井久子監督の『レオニー』⑴」はこちら、続きの「松井久子監督の『レオニー』⑶イサムの父」は、こちらです。

つづく。


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