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2010年3月 4日 (木)

「ベン・ハー」ラモン・ノヴァロ版・キリストの物語

「そっちがいい」とイナモトが言ったから  今日のテーマは500円DVD

昔の仕事仲間が、お疲れさん会をを開いてくれた。これから、どうなさるんですか、と聞かれたので「散歩のブログを始めるよ」と答えて映画の話になった。「心の旅路」のストーリーを話していたらイナモトが「そっち(500円DVD)のテーマの方がいい」とリクエストしてきた。開いてくれたモテキさん、イシカワさん、オオニシさん、それにサトマサ、アブラダ、ありがとう。そんなわけで今回のテーマは「ベン・ハー」。きっかけはなんのことはない、テレビ欄を見ていたらNHKBSで4日夜にチャールトン・ヘストン主演の「ベン・ハー」を放送することになっていた。それだけのきっかけだが、いい機会だからその前につくられた作品についても書き、イナモトの要望に応えたい。

ラモン・ノヴァロ主演の「ベン・ハー」がつくられたのは1925年。ずいぶんと昔です。その前に1907年に15分のサイレント映画が製作されているが、これは2時間20分の本格的な歴史スペクタクル。後のヘストン版と比べても遜色ないできばえだ。もちろんサイレントだが、宿敵メッサラとの戦車シーンの迫力も申し分ない。原作は1880年、ルー・ウォレスの大ベストセラー。「風と共に去りぬ」が出版されるまで記録が破られなかったというから歴史的な売れゆきだったようだ。こちらの映画も当時の記録破りのヒットを記録、MGMのドル箱になった。

最初にびっくりしたのはモノクロ作品なのだが、パートカラーだったこと。パートカラーは日本のピンク映画の発明と思っていたけど、こんな昔から使われていた手法なんですね。日本の場合は、予算が少なかったためにベッドシーンになると突然カラーになった。赤い襦袢がなまめかしかったのを覚えている。

比較すると怒られちゃうけど、「ベン・ハー」でカラーになるのは、キリスト関連のシーンだ。サブタイトルが「a tale of the Christ」、キリストの物語。キリストの生涯を生誕からはりつけまでをベン・ハーに重ねている。ヘストン版よりも原作に近そうだ。

冒頭から15分はキリストの生誕だ。マリアとヨセフが雑踏にまぎれながらベツレヘムを目指す。モノクロだが、マリアのアップになると顔が光り輝いている。後ろからも強い光を当て、前からもピンポイント風に当てる。どういう照明のやり方なんだろう。こんなわざとらしい当て方は見たことがないのでわからない。とにかく後光が射している。その顔は慈愛にあふれている。

2人が宿屋の馬小屋に案内された頃、東方の賢者も救世主の誕生を祝福しようとベツレヘムを目指している。流れ星があらわれ、やがて巨大な星が出現するとキリストの誕生だ。ここらへんからカラーになる。マリアがキリストを抱いている。マリアには後光が射している。羊飼いたちは巨大な星の出現に救世主の誕生を知る。

感動ものですよ。パートカラーの効果が活かされている。崇高なものを感じましたね。襦袢に興奮しているだけでは申し訳ない。

話かわってようやくベン・ハーが登場する。
主演のナヴァロは淀川長治さんが「やさ男」と評していた。1925年の作品も見ているんです。すごいです。筋肉隆々のヘストンとは比べ物にならない。背は小さいし肉体も普通の体つきだ。メキシカンらしいからゲルマンよりは大分、貧弱だ。顔は美男の範疇に入るのだろうが、なんと言う特徴はない。「世界映画人名事典」(キネマ旬報社)ではこうなっている。


「1899年、メキシコのデュランゴ生まれ。セシル・B・デミルの『小米国人』18などに出た。…しょせん”第二のヴァレンティノ”を出なかったのは、エピゴーネンの限界であろう」。68年にハリウッドの自宅で惨殺され、かつてのスターが週45ドルの失業保険で細々と暮らしていたことが明らかになった。そして殺害の犯人が異常性格の兄弟だったことがスキャンダラスな話題になったという。

この項の筆者は増淵健さん。黙礼くらいはしたが、あまり話をした覚えはない。まじめそうな人だった。

(つづきはまた)

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